バーチャルオフィスの申し込みフォームを開いたところで、手が止まる方が多い項目があります。「これは何人まで使えるのか」という点です。夫婦で事業をしている、共同代表が2人いる、業務委託のメンバーが3人いる。そういう状態で、いちばん安いプランをそのまま申し込んでよいのか判断がつかない、という相談をよくいただきます。

結論から書くと、バーチャルオフィスの人数制限は「事業者ごと」ではなく「プランごと」に決まっています。同じ会社のサービスでも、個人向けの安いプランは1名限定、複数名で使えるのは法人・団体向けの上位プランだけ、という切り分けが一般的です。人数を理由に契約後の変更が必要になると、住所を名刺やWebサイトに載せ直す手間まで発生します。

この記事では、人数がどこで効いてくるのかを整理したうえで、クリエイティブガレージ星が丘(名古屋市千種区・星ヶ丘駅徒歩5分)の実際の条件と金額を出して説明します。料金はすべて2026年9月時点の税込表示です。

結論:人数の上限は「プラン」で決まる

バーチャルオフィスを比較するとき、多くの人は月額の数字を横に並べます。ところが契約後に効いてくるのは、そのプランが何を許しているかです。人数についてはおおむね次の3層に分かれます。

ひとつめは、個人・個人事業主向けの最安プラン。これは契約者本人1名の利用を前提にしています。ふたつめは、法人・団体向けのプラン。ここから複数名での利用が可能になり、あわせて法人登記も使えるようになります。みっつめは、複数名分のライセンスを追加で購入していく形。人数が増えるほど月額が積み上がります。

「安いプランを2つ契約すれば2名で使える」と考える方がいますが、これはたいていの事業者で規約違反になります。住所の利用者を事業者側が本人確認して管理するのがバーチャルオフィスの前提なので、名義をずらして人数を増やす使い方は想定されていません。

なぜ人数がここまで細かく決められているのか

理由は大きく2つあります。ひとつは法令です。バーチャルオフィスは犯罪収益移転防止法(犯収法)にもとづく本人確認が義務づけられています。誰がその住所を使っているかを事業者が把握できていないと、この確認が成立しません。人数の枠が決まっているのは、事業者側が管理できる範囲を明示しているということです。

もうひとつは物理的な制約です。郵便を受け取るロッカーには限りがあり、鍵のアカウントも無制限には発行できません。「住所だけ」と言っても、実際には郵便物という現物が届き、それを誰かが取りに来ます。ここが人数の実質的な上限になります。

クリガレ星ヶ丘の場合:ベーシックは1名、法人・団体は鍵2アカウント

クリエイティブガレージ星が丘のバーチャルオフィスは2プラン構成です。実際の条件は次のとおりです。

項目 ベーシック(個人・個人事業主) 法人・団体プラン
月額(税込) 3,278円 7,678円
入会金(税込) 16,500円 38,500円
利用人数 1名 複数名可
ポストエリアの鍵 1アカウント 1法人あたり2アカウントまで
法人登記 不可
契約期間 月単位 半年契約〜

ベーシックは1名でのご利用です。複数名で使う場合は、人数にかかわらず法人・団体プランをお選びいただくことになります。法人・団体プランで発行できる郵便ロッカーの鍵は1法人あたり2アカウントまでで、これは「郵便を取りに来られる人が2人まで」という意味です。社員が5人いても、取りに来る担当を2人に決めていただければ問題ありません。

バーチャルオフィスのご契約は6ヶ月単位で、お支払いは月額です。年払いのご用意はありません。人数構成が変わりそうな時期でも、6ヶ月ごとの更新のタイミングで見直していただけます。

クリエイティブガレージ星が丘のワークスペース
名古屋市千種区・星ヶ丘駅から徒歩5分の拠点。契約前に見学できます

費用シミュレーション:2名・3名で使うといくらか

「複数名だから高くなる」と身構える必要はありません。法人・団体プランは人数課金ではないため、2名でも5名でも月額は7,678円です。1年目の総額で並べると次のようになります。

使い方 選ぶプラン 1年目の総額
1名・登記なし ベーシック 16,500円+3,278円×12=55,836円
2〜3名・登記あり 法人・団体 38,500円+7,678円×12=130,636円

2年目以降はベーシックが39,336円、法人・団体プランが92,136円です。差額は年間およそ5万円。これを高いと見るか、自宅住所を公開せずに複数名で事業を回せる費用と見るかは、事業の性質によります。

郵便の受け取りは「誰が取りに行くか」で詰まりやすい

複数名で使うとき、契約時にいちばん詰まるのがここです。届いた郵便はスタッフが受け取り、写真付きでメールまたはSlackに到着を通知します。保管は24時間監視カメラ付きの施錠ロッカーです。来館受け取りはプラン標準で、24時間ご自身で取りに来られます。

問題は、鍵のアカウントが2つまでという点です。メンバー全員が思い思いに取りに来る運用はできません。代表と経理担当のように、取りに来る人を先に決めておく必要があります。全員が名古屋にいないチームであれば、転送を使うほうが現実的です。スポット転送は605円/回+送料、定額まとめ転送は1,210円/月+送料で、月1回まとめて指定先に送ります。転送時の差出人は当施設の住所になるため、メンバーの自宅住所が取引先に伝わることはありません。

郵便量が多いチームは、標準の小サイズロッカーでは足りなくなることがあります。中サイズへの変更は2,860円/月です。

複数名でバーチャルオフィスが向かない3つのケース

正直に書きます。人数が増えると、バーチャルオフィスでは足りない場面が出てきます。

1. 全員が毎日集まって作業する場合。バーチャルオフィスは住所と郵便のサービスで、作業スペースは含まれません。毎日の作業場所が必要なら、月額のコワーキングプランやレンタルオフィスを検討してください。当施設ならOn-site 平日24時間プランが16,500円/月、全日24時間プランが23,650円/月です。

2. 許認可で専有スペースが求められる事業。古物商や人材派遣など、独立した事務所区画を要件とする許認可では、バーチャルオフィスの住所は通りません。人数以前の問題として、事前に管轄庁へご確認ください。

3. 名駅の住所でなければ困る場合。取引先への説明上どうしても名古屋駅前の住所が必要であれば、素直に名駅の事業者を選ぶほうが合理的です。当施設は星が丘なので、その要件には合いません。

よくある誤解:ベーシックを人数分契約すればいい?

これは避けてください。ベーシックは法人・団体でのご利用ができないプランで、同一事業の関係者が別名義で複数契約する使い方も想定していません。審査の過程で事業内容とWeb・SNSを確認しているため、実態としては同じ事業であることは把握されます。結果として契約を見直していただくことになり、住所の表記変更という余計な手間が発生します。

もうひとつよくあるのが「登記はしないから安いプランで足りるはず」という判断です。登記の有無と人数は別の条件です。登記をしなくても、複数名で住所を使うのであれば法人・団体プランが必要になります。

審査と、利用開始までの日数

クリエイティブガレージ星が丘は本人確認・審査制です。法人・団体プランの場合、代表者の本人確認に加えて、議決権25%超をお持ちの実質的支配者の氏名・生年月日・住所・割合をご申告いただきます。事業内容はWebサイトやSNSを拝見して確認します。審査は3〜5営業日が目安で、申し込みから利用開始までは最短4営業日、通常は1週間程度をみておいてください。

当施設は星が丘自動車学校の建物の一部をリノベーションした施設です(自動車学校は現在も営業しています)。公安委員会の指定を受けた自動車学校と同じ建物にあるという立地の事情もあり、法令が求める水準に加えて丁寧に確認しています。人数が多い場合は、その分だけ確認する項目も増えるとお考えください。

※一般的な流れの解説です。許認可や登記の個別の判断は専門家にご確認ください。

人数で迷ったら

2名以上なら法人・団体プラン、月7,678円から

名古屋市千種区・星ヶ丘駅から徒歩5分の有人拠点です。法人登記・郵便受取・郵便ロッカーが標準装備で、鍵は1法人あたり2アカウントまで発行できます。契約前の見学は無料です。実際にロッカーの位置や郵便の流れを見てから決めていただけます。

ベーシック 3,278円/月(1名)/法人・団体 7,678円/月(複数名・登記可)

まとめ

バーチャルオフィスの人数制限は、事業者単位ではなくプラン単位で決まります。1名なら個人向けの安いプランで足りますが、2名以上で住所を共有するなら法人・団体向けのプランを選ぶ、というのが基本の切り分けです。クリエイティブガレージ星が丘の場合、ベーシック3,278円/月は1名、複数名は法人・団体プラン7,678円/月で、郵便ロッカーの鍵は1法人あたり2アカウントまでとなります。

迷ったときは、月額の数字ではなく「誰が郵便を取りに来るか」から逆算してください。そこが決まれば必要なプランはおのずと決まります。

プランの詳細はバーチャルオフィスのページ、コワーキングを足す場合の月額はご利用プランをご覧ください。人数構成が特殊で判断がつかない場合は、お問い合わせから無料見学をお申し込みいただければ、その場でご案内します。

※料金は2026年9月時点の税込表示です。